Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

英語の勉強の振り返り

前に英語の勉強をするという意味不明な記事を書いて三ヶ月くらい経った。

blog.515hikaru.net

せっかくなのでなにをしたのかをまとめたい。

選択肢

そもそも英語学習には選択肢がいろいろあるが、なにがあるのだろうと思って調べた。以下は僕が認識したものだけなので他にもあると思う。

  • 自学。教材、アプリなどを組み合わせて
  • オンライン英会話
  • 英会話スクール(集団受講)
  • 英語ティーチング・コーチング(1on1)

一般的に言って、上から順に価格が高くなる。

選択の条件

で、とりあえず何を選択するかだったが、僕の頭の中にあった条件は以下だ。

  • とにかく急いでいる、3ヶ月くらいは集中して学習したい
  • 勉強時間は一回長時間はどうしても割けない(仕事に支障をきたす)が、毎日コツコツならできる
  • お金に糸目はつけない、とはいえ1ヶ月で~25万円くらいまでかな
  • 英語の勉強の仕方がわからないので、勉強の仕方を教えて欲しい

この条件にマッチしそうなのは英語コーチングしかなさそうだったので、これに決めた。

英語コーチングの中でどれを選ぶ?

さて、安くない買い物なのでどれを選ぶか並行して検討した。

結論だけ言うと、僕は English Company の IT 英語コースを選んだ。

englishcompany.jp

別に宣伝をしたいわけじゃないのだが、いかに書くことはこのサービスに関係することがほとんどだ。なぜなら、他のサービスを受けていないので比較しようがないからだ。

僕が選択した理由はこんな感じ。

  • 期間が短い。3ヶ月で基礎力を徹底できるならそれを目指したい
  • レッスンの回数が週2回でちょうどよさそう(実際ちょうどよかった)
  • とにかく量を勉強しろ、というメッセージがないのが気に入った

英会話に重点をおかない

ここに書くのは完全に自論であり、根拠はないとあらかじめ断っておく。

昔から英会話をすることが大事みたいな風潮に疑問を持っている。

そりゃ一般論として言葉が喋れないやつと仕事もできないし、友人としても付き合おうとは思いはしないだろう。わかる。だから英会話なり外国語学習において会話が重視されるのはとてもわかる。

それはそれとして、英会話は英会話をしなければできるようにならないのかというとそうではないと思っていた。根拠はない。

そして英会話に力点を置かなくても会話が成立するくらいには喋れるようになるだろうという謎の自信があった。全くもって謎ではあるが、自信があった。

そしてその根拠のない自信を、自分で実証しつつある。最近少し同僚と話せるようになってきた。そのために英会話のための英会話は1秒もしていない(レッスン中に雑談くらいはするが)。

というわけで、コーチングには英会話に力点をおいたものもあったのだが、別にオンラインなどでの会話を通じてのレッスン偏重のものは避けた。リスニングやシャドーイングなどを通じて個人で学習する方法を身につけなければ、継続的な自身の英語力の改善はできないと思ったからだ。

やったこと

  • 毎日だいたい100単語くらい覚える。市販の単語帳を使って
    • 単語帳を3冊なめた
  • 毎レッスンごとに音読・シャドーイング課題がでるのでそれを頑張る
  • TOEIC の問題を利用したディクテーション
  • 英語の音声変化(単語ひとつを発音するのと、文章中の音の流れで音が変わる)の学習
  • アウトプットのトレーニング(課題としてライティング、レッスンでスピーキング)

あと、趣味で毎日 Wall Street Journal の Tech News Briefing と、VOA の Learning English Podcast を聞いてた。どちらも毎日聞いていると自分の聞き取れる・理解できる英語が増えていく感じがして楽しかった。さすがにまだ家事しながら聞いていると全くついていけなかったりするが。。

www.wsj.com

learningenglish.voanews.com

成果

  • 会議の進捗報告でだいたい英語で言えるようになった
  • 英語雑談会みたいなのに臆せず行けるようになった
  • 前より英語を読むはやさが段違いで早くなった。会社の人が書く英語ならフツーに読める
    • ただしニューヨークタイムズはやっぱり読めない

まだできていない・やっていないこと

  • プレゼン
    • まぁ頑張ればできそう
  • 面接
    • まだ心理的ハードルがある

わかったこと

音読がすべて

どうも外国語学習は音読がすべてっぽいということがわかってきた。

音読という言葉をあてたけど、必ずしも目の前の英文を目で見て読むことに限らない。シャドーイングとか、聞いた文章を聞こえたまま再現して発音する(Repeat after me)とか、とりあえずいろんな種類の音読がある。そしてそれをこなすことが外国語学習の根幹なのだということがわかった。

なぜそう思うのかはやっぱりわからない*1。だけど自由自在に音読ができると全部できるようになるっぽい。全部がなにかわからんけど。

あとリズムがすべてですね。音読がすべてでありかつリズムがすべてです。すべてってなに?

意外と相手が何を言っているのかわからなくても喋れる

なにを言ったかは別に聞いてなくて、何を意図しているのかを聞いているんだなって思った。

面白くて、素朴に考えると相手がなにをいっているのかわからないと自分も喋れない気がする。たとえば、質問が聞き取れないとトンチンカンな答えを返したりする気がする。

でも意外とそうでもなくて、相手が何言ったかわかんなくても話の流れとか、本当にキーワード(What とか Why とか Can I とか)だけ聞こえてればふわっとリアクションできる。で、だいたいそういうふわっとしたリアクションで問題ない。仕事だと問題大有りのパターンもありそうだけど。

これどういうことなのかなと考えてみたのだけど、すごいうるさい居酒屋で相手が何言っているかわかんなくてもなんか会話が成立しているかのように感じることってあるじゃん。たぶんあんな感じ。言葉という観点ではめちゃくちゃ情報が少ないのに、ふわっと相手の意図を瞬時に把握して適切に返せちゃってるんだよね。

これは英語だからというより、僕は日本語であっても大して相手がなに言っているのかわからないまま、相手の意図だけを聞いて返答しているんだろうなと思った。

終わりに

僕の場合、それなりに受験勉強をしたし、英語の記事をノルマとかはないけど普通に読んでいた。なので、それなりに覚えている英単語があった。あと文法も重要なことは別に忘れてなかった。

というわけでそれなりに基礎力がある状態から始まったので、この3ヶ月はそんなに大変じゃなかった。いやもちろん毎日英語勉強するのは初めてだったし、読みたい本を読まなかったりとか、このブログもあんまり更新しなかったりとか、色々と影響がないではない*2

しかし総合すると、この3ヶ月は外国語学習という結構たいへんな機会のはずなのにそこそこ楽しんで過ごせたのではと思う。

直近すぐというわけではないけど、そのうち中国語を勉強したいなとも思った。この数年、中国に対する関心が自分の中でとても増している。できれば中国語を勉強して、さらに深く中国を理解したい気持ちがある。そのときもきっと、めちゃくちゃ音読するんだろう。知らんけど。

余談

ローマ人の物語を読んでいるのでラテン語をちらほら目にするのだけど、英語もやっぱりラテン語の影響を受けているのがよくわかる。例えば、ローマ軍の試用期間は probatio とラテン語で表記するらしいのだが、英語では probation という形で残っている。

こういう、英単語で習ったのの語源をローマ人の物語からいくつか知れたのは面白かった。全然関係なさそうなことが、実は関係あったりする。こういう面白さは、ひとつひとつを深く学んだからこそ気づける面白さだと思う。

*1:この人なんでこんなに理論なしでとんでもないことを断言しているんだろう。

*2:いろんな本を読むのは諦めてずっとローマ人の物語を読んでいたおかげで、やっとローマ帝国の歴史が佳境にも至っている。