Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

現実のほうが面白い

最近フィクションをあまり読まないし見ない。あとエンタメも興味がない。強いて言うなら音楽は聞いているけど、Spotify で嵐とか特定アーティストのプレイリストか、平成ヒットソングみたいなプレイリストを聴いている。

強いて言うならマンガを読むが、作家買いしかしていない。小説なんて読んでいられない。エッセイや Web メディアのほうがよく読んでいる。

もう善と悪とか、男と女とか、そんな簡単に世界を二分できないって知っているはずなのに1、未だに勧善懲悪の物語は持て囃されているし、連ドラは男女の恋愛ばっかりしている。アニメはよく知らん。別にポリコレにそこまで賛成してないけど、あまりのステレオタイプ加減に見る気を失くす。ずっとおんなじことばかり言っていて何が楽しいんだろう。

そんな中いま地上波テレビのほとんどを占めているワイドショーや芸能ニュースは知らん誰かの不倫を糾弾しているし2、誰のためのメディアなんだか。

年をとったということなのかもしれない。

ゲームもやりたいなあと思うんだけど、時間があまりになさすぎてやる気にならない。何より現実とかプログラミングとかソフトウェア開発とかいうゲームがそこそこ面白いので、そんなにゲームをやっていないことに対する負い目がない。ついでにお金もらえるし。

動画の話になるけど、日本人のために作られたコンテンツをだいたい見たいと思わない。結局 YouTube だろうが Netflix だろうが Amazon Prime Video だろうがなんらかのマスのためのコンテンツづくりだし、おそらくコスパがいいので芸能人が使われている。だから結局テレビと絵面が変わらない3。プラットフォームが変わっただけで、出演者が似ているし、どうせ今まで通りのことをしているんだろうと思うと、もう何年も見てきたものだから今更興味を持ちようがない。

じゃあアニメなら見る気になるのかというと、そうでもない。

強いて言うならドキュメンタリーはテーマによっては面白そうだと感じることがある。フィクションよりも現実のほうがずっと面白いものだ。特に Netflix のドキュメンタリーは面白い。年間 100 億ドル使っているプラットフォーマーは違う。

そもそも僕らが対峙しているものは常に現実だ。現実が十分面白いのになぜフィクションが必要だったのか最近わからなくなっている。もしかしたら、フィクションをもう十分量摂取したのかもしれない。最初から必要がなかったのかもしれない。

ここのところ、ずっと現実のほうが面白いと思う。あんまり向き合いたくもないと思うけれど、少なくともわけのわからん YouTube の 5 分ショー見てるより、 Qiita のフォロイーがいいねした記事眺めているほうがずっとマシ。


  1. 今日もグレタさん御一行を写した写真で、黒人女性だけをトリミングしてしまったなんとかってメディアが燃えていたね。

  2. 今回たまたま知っていたけどふつうの人は「誰やねん」じゃないの。東出昌大と唐田えりかって「寝ても覚めても」に出てた2人だと思うけど、そもそもこの映画をどれほどの人が見ているよ。

  3. 実際には地上波テレビは最近予算がないようで、派手な画という意味ではストリーミング配信のほうが圧倒的に派手。

飲み忘れた缶ビール

なんとなくやる気になったので、 mixed content の対応をしていた。

developers.google.com

そこで古いブログを順繰りにみていた。そこで思ったのだけど、なんとなく昔のほうが、具体的には 2017 年までのほうがより日記らしく、より率直に書かれているように思う。とはいえ、言えないことや言いたくないことは書いてないし、あまり変わっていないとも思う。

ただ以前よりずっと書くハードルはあがっているし、それはかつて文章にしたこともある。

note.com

所詮ここは僕の砂場であって、僕以外の誰かが介入する余地はない*1。それでもやっぱり周りというものは気になるものだ。いくら以前のほうがしっかり書けていたからと言って、じゃあ今日から今までのような日記を書こうか、とも思えない。

結局、長く生きていると色んなことが当たり前になって、したためたいことも減ってくるということなんだろうか。以前はなんのクラウドサービスを使っているかとか書いていた。今じゃ学生時代よりもずっといろんなサービスを使っているが、それについてしっかりと書いたことなんてない。そんなことで書けるくらい暇だったということか。

今だったらたとえば(あまり興味ないけど)芸能人の不倫についてとやかく書こうかなとか、思うんだけど結局面倒でやめる。個人的には「一度不倫したやつは何をやってもダメ」みたいな発言がそれこそ一度不良になったやつが、一度殺人を犯した人は、みたいなノリで平然と主張されるのは恐ろしいと思うんだけど、わりと見かける。

あと最近チョット高い座椅子買ったからそれの自慢とかもできそう。しないけど。

今年をどう生きるか

これから、今年を、どうしようかなと考えている。

2018年から19年にかけても、なんだかんだ色々と悩んでいたわけだけど、いまも同じくらい悩んでいる。ちょっと悩み方が違うけれど。自分がどうなりたいか、どうありたいかということを真面目くさって考えるんじゃなくて、サイコロ転がして決めてしまおうかなみたいな気分にもなっている。

未来のことなんてあんまりわからないしなぁ。

最近、に限らないけど自分でも自分がなにしたいとか特にないし。お金は欲しいし、健康で文化的な最低限度の生活はしたいし。でもそれくらいだよなぁ。すっかり熱が冷めてしまった。

良くも悪くも、利益や採算度外視で突っ走る、みたいな行動が取れなくなってしまった。プロとしては正しいのかもしれないけれど、人生なんて不合理と理不尽を面白がるためにあるんだから、そんな合理的に生きていてどうするんだよって思ったりもするんだよな。

寝て起きて、僕が何をするのかはわからないけれど、きっと見た目はいつもどおり過ごすと思う。だけど、やっぱ内心、ここいらでブレーキの壊れたトロッコに乗る、みたいな選択肢が降ってきてくれないかなぁって、思うんだよ。

明日もし晴れたら

明日もし晴れたら

  • アーティスト:CIVILIAN
  • 出版社/メーカー: Sony Music Labels Inc.
  • 発売日: 2017/11/15
  • メディア: MP3 ダウンロード

*1:そう設計している。

テックブログ運用について考えよう〜Tech Blog Night に遊びに行ってきた〜

行ってきた。

lapras.connpass.com

会場は LAPRAS さまでした。勉強会は基本ブログ枠で参加している*1わたしなので、今回も感想を書きます。

ちなみに当日の Twitter への実況投稿は下記にまとまっています。

togetter.com

参加動機・モチベーション

自分はこのブログを含めてじつは4箇所くらいに文書を公開しており、そこそこ継続的に投稿しています。一方で、技術記事の発信を継続的にできていますか、と言われるとそうでもないです。わたしの Qiita のアカウントを見れば頻度は別に高くないことがわかるかと。

あとあまりエンジニアブログ作って成功させたよという事例を聞いたことがないので、うまく行っている(と思われる)会社がどんな運用をしているのかを知りたい、というモチベーションで参加しました。

会の流れ

  • 会場説明、乾杯
  • 会に来た動機を隣の席の人と話す(アイスブレイク)
  • 会場提供・主催のLAPRASさんの紹介
  • ゲストのご紹介
    • クックパッドさん
    • スマートキャンプさん
  • パネルディスカッション
  • 質疑応答
  • 懇親会

会場提供・主催のLAPRASさんの紹介

主催の動機

もともとこの会は、下記エントリの作者が企画したものだそうです。

note.com

上記エントリでは、テックブログの運用を継続的にできている会社さんをランキング形式にて発表しています。この会を企画したときに、そのランキングにて上位だったクックパッドさんとスマートキャンプさんにパネラー候補としてお声がけをして、お越しいただいたとのこと。

会場には個人、企業を問わずテックブログについて悩んでそうな人がたくさん集う会でした。

ゲストの紹介

クックパッド株式会社 買物事業部部長 勝間 亮(かつま りょう)

クックパッド開発者ブログを運用しているクックパッドの方です(プロフィールは connpass のページを参照)。

techlife.cookpad.com

クックパッドさんには他にもブログがあり、note.com にはクックパッド マートという新規事業の開発に関する記事や、デザインチームによるマガジンなどもあるそうです。

スマートキャンプ株式会社 プロダクトマネージャー 笹原 悠馬

SMARTCAMP Engineer Blog を運用されているスマートキャンプの方です(プロフィールは connpass のページを参照)。

tech.smartcamp.co.jp

エンジニアチーム10人という少人数ながらも、テックブログの継続的な運用をしているというなかなかハードなチームです。下記にエンジニアブログを始めてからの気づきがまとめられています。

tech.smartcamp.co.jp

他にも職種(チーム)ごとにブログがあるそうで、現在エンジニアブログも含めて5つのブログがあるのだとか。そもそもエンジニアの比率が全社的にも少ないので絶賛採用中だそうです。

パネルディスカッション

おおまかに、

  • 始めた契機、理由
  • 運用方法
  • メリット
  • 躓いたとき、挫折しかけたときどうしたか

という4つのテーマで話されました。

以下(ク)と書いたらクックパッドさんの話、(ス)と書いたらスマートキャンプさんの話です。なにもなければ両社共通の話か、わたしの感想です。

ブログ運用の立ち上げ経緯

もともとは各社ともに「エンジニアへの認知を獲得するため」の施策の一環という位置づけだったようです。

  • (ク)2008年に開設。当時のクックパッドは主婦は知っているけど(男性が多い)エンジニア界隈には知られていない会社
    • エンジニアの認知をあげる施策の一環として開始
  • (ス)2018年の末に開設。BtoB, SaaS のビジネスであって、こちらもエンジニアに知られる機会が少ないという課題意識
  • ただその他にも複合的な理由があって始まった
    • ブログで社外へ発信したい人がいたこと
    • 他職種の人がブログを立ち上げていたこと
    • 社内ドキュメント整備が追いついておらずブログも活用できるのではないかという仮説があったこと

やはりエンジニアに向けて認知、プレゼンスを上げるというモチベーションが大きいようです。

社内運用ルール

  • (ク)当時のCTOによるトップダウンの施策を契機に、運用ルールが決まって行った
    • ある年に当時のCTOがトップダウンで、エンジニアに業務の一環として書かせる施策を始めた
    • それまで4, 5回は更新が止まっている
    • 業務が忙しい、書くことが浮かばないなど様々な理由で後手になりがち
    • テックブログを更新する当番表を作成
      • そのためにおみくじプログラムを作ったそう
    • 更新ができていないと、エンジニアの全体会議で指摘される
      • 年に1回は最低当番が回ってくる
  • (ス)テックブログ運営(3人)が主導して更新を管理する
    • 誰が何を書くのかのアサインをし、一ヶ月先までは更新内容が決まっている
    • 業務が忙しいなどあれば運営がピンチヒッターで書く
      • 2019年は3人の運営で30記事投稿している
    • 何を書くか戸惑ってしまう人もいるのでネタ出しに寄り添う
    • (もうやってないけど)ブックマーク数を基準にインセンティブの用意をかつてはしていた
      • 100 はてブいったらスシをおごってもらえるみたいな
    • どんな運用をしていくかをブログ運営班が定例会議をしている
      • マーケティング的な視点でデータ分析をする、それを運営が楽しんでいる
        • この時間はブクマは伸びるとか

特にこの項目ではスマートキャンプさんの内容が盛り沢山でした。CTOとエンジニアの運営という差はありますが、トップダウンによる施策で欠かさず更新をさせるルールを作っているようです。

とはいえ、特にスマートキャンプさんのように、人員がそこまで多くない場合はどうしても穴が空きそうになるのを(頑張って)埋めるという地道な努力がなされているのだなと思います。

テックブログの効果

  • (ク)採用に対して影響が非常に大きい(中途・新卒含め)
    • 7, 8 割ほどの求職者がテックブログで興味を持っていただいている
    • 社員の日々のアウトプットがテックブログのためのものになっていると感じることがある
      • 社内ブログは小出しのネタが多く、その集大成みたいなエントリがテックブログに上がる
  • (ス) 面談で「テックブログやってるところですよね?」というのがちらほら見受けられるようになった
    • ブログ経由での採用はまだ実現できていない
    • ブログに開発プロセスを載せることで、ブログが面談とか採用活動で使える
      • 自分たちの記事が自分たちにとっても役に立つ

基本的にはモチベーションがエンジニアへの認知獲得であるように、やはり採用への効果が大きいようです。一方で、社外への発信でありながら、社員が使えるドキュメントのような存在になっているのはとてもいいなと思いました。

苦労話、失敗談など

  • (ク)ネームバリューがついてしまっているブログを書く敷居が上がっている
    • 1 記事書く重圧がスゴイ
    • 投稿前に自発的にレビューがされている(GitHubなどで)
      • むしろレビューを通さないと不安
    • 気軽に書ける、というスマートキャンプさんがちょっと羨ましい
  • (ス)どう改善していくかが見えていなかった時期が一番大変だった
    • 特に初期の 2, 3 ヶ月目がつらかった
    • 現時点での苦労話というより、これからいかにして会社のブランディングに寄せていくかが課題
    • 今まではブログをやってみることが目的だった
      • 認知度をあげる、アクセスを増やす
    • 今後は会社のブランディングという新たな目的を持って運用していかないといけない

モデレータ、参加者からの質問

会場からの質問です。

  • Q テックブログをやろうと思ってやってみても、なかなか人がついてこない。人を巻き込むにはどうすればいい?

    • (ク)トップの力がないと難しかったと思う
      • ブログを書かない = 仕事をしていない、という運用ルールがつくれたから継続できている
    • (ス)運営が複数人いたのがよかった
      • ひとりだと回せなかった
      • 穴を開けない、という意識が重要
  • Q KPI は何に設定している?(PV、はてブ数など)

    • (ク)特になし
      • 今年はてブが多かったもの、CTO賞みたいなのはあるが、そうした数値が低いからフィードバックがあるとかはない
      • 記事を出すこと、記事を出し続けることが重要
    • (ス)PV数、はてブ数は見ているがKPIとして設定はしていない
      • はてブ数を当初を置いていたが、会社のブランディングとは違う指標
      • むしろ ブランディングができていることを測るための KPI をどこに設定しよう?といま悩んでいる
        • たとえばオーガニックサーチからの流入を見ている
  • Q 記事内容がかぶるのは気にする?
    • (ク)一切気にしていない、被って困ったと聞いたこともない
    • (ス)事前に内容をある程度決めているのでかぶることはない
      • 記事のネタが思いつかない、のほうがケアすべき問題として頻度が高い
  • Q ブログを書くことの評価をどうするのか?
    • (ク)人事評価の項目として社内外へのアウトプットを見ている
      • テックブログも対象 *ブログ以外は OSS, カンファレンス, イベント登壇などを推奨
    • (ス)特に評価には利用されていない
      • 記事を書くことが目標(Jr.)という評価基準の人もいるし、アウトプットできて当たり前な人もいる
      • 目標とか人事評価項目に明確には組みこまれていない
  • Q 海外向け発信はされているか
    • (ク)国内のテックブログでは海外向け発信はやっていない
      • 海外エンジニアの採用はイギリスとか海外拠点でやっている
      • ただ海外のブログ記事には今回の登壇者はタッチしていない
    • (ス)全くなし

このような質問がなされました。KPIを特に設定していない、というのが個人的には意外でしたが、一方でエンジニアブログのPV数が伸びた、ブックマーク数が伸びたからといって何かを表しているわけではない、というのも経験的には納得が行きます。ブログでもって何かを評価するよりも、ブログを続ける、記事を書き続ける、ということのほうが重要ということでしょうか。

懇親会

何人かとお話したのですが、共通して話題に上がったのは「会社の」テックブログに投稿するエンジニア(個人)のメリットってなんだっけ、という会話を何度かしました。実際わたしも技術ネタを書く時に会社の許可をとって〜とかやるくらいなら自分のブログに勝手に書きます*2

それこそクックパッドさんのように「内容無関係にそれなりの人数に読まれる(可能性が高い)ブログに投稿する」という状況があれば、会社の名前を利用して自分の記事をアウトプットするチャンスであるわけですが、そうでもない会社であれば個人のQiitaだとか、個人ブログによるブランディングに時間をかけるほうが合理的じゃないか*3、という意見を複数耳にしました。

正直あんまり回答が自分でも見出だせてない問いですが、どうすればいいんでしょうね。

懇親会は途中、シャッフルタイムが二度ほどあり、話していない人と話す機会を作りやすくて個人的には助かりました。どうしても全体的に人の動きが硬直化してしまうので、何人かと話せてよかったです。

感想

ちょっと暴論ですが、個人で技術ブログを続けるノウハウとあまり変わらないなと正直思いました(自分が実践できているかは別にして)。ブログというメディアはとても手軽で、わたしも5年くらい続けているわけです。じゃあそこで工夫しているのは何かと言うと、「とにかく書く」ことだけです。今は「最低月に1回はブログ(ここ)」を更新するというルールだけ自分に課しています。それ以外はほとんど何も決めていません。

ブログは「やったから〜〜が達成できる」とか、「やらなかったら〜〜というデメリットがある」みたいなものが見えにくく、続けるモチベーションが湧かず、やめる、書かないという意思決定をするのは簡単という構造があると思います。なので軌道に乗るまで*4ひたすらPVもはてブ数も一切無視してとにかく「書くことを続ける」ことだけ意識しています。

そして企業ブログも、会社の名を冠する以上ある程度の内容担保はあるとはいえ、やっぱり最も重視するべきことは書き続けること、穴をあけないことなんだなと思いました。やはり定期的に更新しているメディアということはそれだけでなんとなく安心感があるものです。OSSの Last commit が 2015 年で終わってたらたぶん見なかったことにするでしょう?

SNSの時代になって毎週更新しているサイトを、毎週見に行くみたいな習慣が薄れている人(そもそもそんな習慣を持ったことがない人)は増えていると思うんですが、それでも更新し続けることが何かにつながるかもしれない。そして実際に何かにつながった例がクックパッドさんやスマートキャンプさんのテックブログだったのかなと思いました。

最後になりますが、素敵なイベントを企画してくださった LAPRAS の両角さんありがとうございました。そして自分たちの経験談を包み隠さず話してくださったパネラーの方々、ありがとうございました。

*1:ブログ枠がなくてもどうせブログに書くことが多いので、ブログ枠で参加することに特に抵抗がない。

*2:もちろん、会社の資産とかとは無関係に書き直します。

*3:退職したら自分の資産ではなくなってしまうし。

*4:わたしはこのブログが「軌道に乗った」状態を定義していないので、それがどういう状態なのかわかりませんが。

大企業に入ったことを自慢できるようなつまらない男になりたかった

自分も、どこまでもステレオタイプな優等生でいたかった。自分が優等生であったことなど1秒もないのだが。

いい高校に入って、いい大学入って、大企業に就職して、そんな道を疑わずに生きられるような人でありたかった。誰しもが知っている大企業に入って、親を安心させてやりたかった。

そんな道を選べたはずなのに、どうして選ばなかったんだろう。別に数学科に入る必然性もなかったし、プログラミングを志す理由もなかった。中途半端に中退してまで大学院に行く必要もなかったし、初手でスタートアップを選ぶ理由もなかった。

どこまでも異常な意思決定しかしていない人生だと、書き並べてみて初めて気づく。

前に書いたけれど、僕は普通に生きたいって、心の底から思っている。かつて斜に構えていたことは認める。天邪鬼だったし、人が選ぶ道には進まないという意思がたしかにあった。でももうそんな意地を張るような年齢でもないし、そんな状態でもない。




センター試験。大学入試。

この季節になると嫌になる。もう何年たったかわからない。良くも悪くも自分の人生を決定的に変えてしまった瞬間のひとつだ。

僕は京都大学に入りたかったけど、そんなことはもうどうでもいい。本当にどうでもいい。自分は地元の国立大学に入った。そして色んなことに絶望し、色んなことに失望し、色んなことに熱中した。そして最後に、自分に残ったものはよくわからない。何も残らなかったのかもしれない。

わざわざ国立大学に入ったのだから、なぜ大企業に入らなかったのか。どうせ途中で投げ出すのだし、学問なんか放り出して就活に没頭すればよかった。別に大企業の本社である必要はない。関連会社でも子会社でもなんでもいい。親が一言で「息子がNTTに入った」*1といえるほうがよっぽど親孝行だったんじゃないかと思う。なぜ愛知県の片田舎で「AIスタートアップからITコンサルティング会社に転職した」と言わせなければならないのか*2

昔は肩書なんてとてもつまらないものだと思っていた。しかしいざ、肩書の威力を目の当たりにすると自分がほしいとは思わないけれど、親にくらい与えても良かったんじゃないかと思う。

どうしようもない後悔なんだけど、誰しもが知っている会社で働けるような大人になりたかった。そういう道を良い道だと、普通の道だと、疑わずに信じきれるような無垢な人間でありたかった。ただ大企業に入っただけで人や合コンで目の前にいる女に自慢できるような、純粋な人間になりたかった。もしくはそんなどうしようもないことがステータスとして機能することを利用できるしたたかな人間になりたかった。

学校に入るみたいに会社に入ることができたらよかった。新卒就活という文化を受け入れてそのルールの中で戦えばよかった*3。新卒で横並びになること(いわゆるメンバーシップ型雇用)*4を当たり前のように受け入れられればよかった。仮に内心は不満でも、器用に振る舞う覚悟さえ決めればよかっただけなのに、それさえできなかった。




そんなことをぼやきながら、明日も誰も知らない会社で、そこそこに頼りにされながら、そこそこの仕事をするんだろう。結局、今の僕はこうでしかないのだから。

*1:日系大企業の例としてNTTを選んだだけで他意はない。

*2:実際はそんなこと言えないと思う。そもそも僕の親はスタートアップとかベンチャーとか知らないだろう。

*3:僕は新卒就活を一切していない。合同説明会もエントリーも面接も全く経験がない。

*4:メンバーシップ型雇用とジョブ型雇用を知っている時点で、僕に日系大企業に入るという選択肢はなかったのだと思う。

しばらくやらないこと

あけましておめでとうございます。今年も弊ブログおよび @515hikaru をよろしくお願いします。

どうも昨年から「新年の抱負」的なものは設定していないようなので、今年も特に設定しません。自分が設定していないことさえ覚えていないので、設定する意味がないことがわかりますね。そして来年の1月1日も同じことを思うでしょう。

しばらくやらないこと

今年、という括りにはしませんが、やらないことをいくつか決めました。やることはどうせそのときの気分によって変わりますが、やらないことは信念に近いものから演繹されるため、比較的変わる頻度が低いことが期待できるからです。

ただいろいろと曖昧です。期限なんて「しばらく」ととても雑です。とはいえかっちり決める理由もないので曖昧なままでいきます。

個人事業主にならない

ビジネスの話ですが、わたしは組織でなければできないことをやりたいと考えています。なので選択肢としては起業をするか会社員として組織に属するかの二択です。今の所会社員以外の立場になることを考えていません。

というのも、個人が活躍してナントカできる時代というのは過ぎ去ったのではないかと思っています。ひとつの業界とか業種とかに依らず、あらゆる部分でそう感じます。もちろん高い技術力を持った人が、あらゆる会社に価値を提供するという意味では、個人事業主のほうが社会に対する価値が高いということは起こりうるでしょう。しかし、わたしの(少なくとも現在の)技術力ではそのような形での価値提供は難しいでしょう。

特にお金を稼ぐことにわたしはあまり頓着していません。自由な生き方、自由な働き方がしたいわけでもありません。資本家になりたいわけでもありません*1。特に資産を築くことはなく死ぬでしょう。それでいいと思っています。

変な倹約をしない

お金をそこそこに使います。別に宵越しの金は持たないみたいな景気いい話ではなくて、例えばコンビニでジュースを買うのをケチって水にするとか、1分で行けるコンビニより5分歩いたスーパーのほうが7円安いからそっちで買うみたいなことはしないという意味です。小口決済で変に節約するくらいなら、そもそも大口の支出を減らすとか、契約しているサブスクリプションサービスを見直すとか、いろいろと考えるべきことがあります。

お金は大事です。ですが必要なのは支出を1円でも減らすことではなくて、支出を大きくしている原因をきちんと見直すことだと思います。ジュースの代わりに水を買って50円得しても、着ない服に3,000円払っていたら何の意味もありません。

「し放題」に囚われない

Netflix, Apple Music などのコンテンツのサブスクリプションサービスを契約していますが、見過ぎたり聴きすぎたりしないようにしています。もちろん興味があるコンテンツであれば見るわけですが、興味のないものまで享受する必要はありません。久々に実家に戻って思いましたが、テレビ見るのも1年で3時間くらいでいいですね。

後述の広告の話もあるので、YouTube などからもほどほどに距離をとって今後も生きていこうと思います。

広告を鵜呑みにしない

ナイーブに「いいものであれば売れる」と思っていた時期はありましたが、そんなことはないと今はさすがに知っています。売れるか売れないかを決めるのは、いくつもの要素がありますが、ひとつは広告でしょう。

広告は重要です。しかし同時に人の意思決定を揺るがす存在でもあります。わたしは広告の重要性を認めた上で、広告に警戒しています。過剰に広告のブロックを頑張ったりしないとは思いますが、自分が広告どおりに動かないよう気を払い続ける必要があるでしょう。その努力を広告に対して払うことに比べれば、月額数百円、1,000いくらなど安いものだと感じます。

特にこのSNS時代、一歩間違えれば自分も簡単に広告の一部になれてしまいます。あるいは、自分が意識せず広告に加担することもありえます。気を付けたいですね。

まとめ

常日頃思っていることしかないので、個人的に目新しさはありません。今年も、こんな感じのことをしないで生きていこうと思います。

改めて、2020年もよろしくお願いします。

*1:何よりも、そんな資質がないと感じます。

2019 年の振り返り

2010 年代が終わるとのこと。じつはこのブログは 2013 年から存在していたらしい。もはや自分でもどんな経緯で作ったとかあまり覚えていない。でも記録によると 10 年のうち、5 年くらいはなんだかんだブログを書いていることになる。このブログには 500 記事以上の記事が実は存在していて、今年の記事は約 50 記事ほどらしい。

こんなに長く続けるつもりはなかったんだけど、惰性で続いてきた。そんなわけで、今年も惰性で節目に振り返りをしておく。

2019 年

さて、今年の話。毎年「言うほど何もしてないよな」と思うけれど、頑張って思い出す。

冬〜春

1 月から 3 月くらいにかけては、ずっと退職に向けてだらだらしていた。正確には最終面接、内定が出たのが 1 月の終わりくらいで、正式に退職が決まったのが 2 月か 3 月かくらい。入社したのはこのブログにも書いたように 5 月。

blog.515hikaru.net

単純に時間が経っているというのもあって、あまり覚えていない。とにかく時間だけがあり余っていたと思う。

この時期に『エンジニアリング組織論への招待』だとか『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』だとか、『エンジニアの知的生産術』だとかやたら本を読んでいた気がする。今思うともっとデータ構造の本とか、JavaScript の本とか読んだほうがいいんじゃないのと思うんだけど、それはそれとして。

メルカリにチョットはまったり、キャッシュレスをメインに移行したのもこの時期だったかな。あと何気なく仙台に観光に行ったり。思いついたことは何でもやる時間があった。

春〜夏

転職して慣れよう期。忙しくはなかったんだけど、なんか退屈な時期でもあった。

なんかやたらとお金を使っていた気がする。なんでなのかよくわかっていないが、夏だからだろう。ちなみに今は反動(?)で全然お金使っていない。ていうかお金を使う時間がない。

心の余裕がとてもあった時期だったと思っている。ただ一方で、夏の終わりにどうしようもない気持ちになることもあった。

blog.515hikaru.net

あとはイベントとしては、技術書典に出展した。本を出すというのはだいぶ昔(中学生くらい)に思っていた人生の目標ではあったので、それがどんな形であれ叶ったのは嬉しかった。

blog.515hikaru.net

次回の技術書典は、ちょっと出せないかもしれない。。他にやらないといけないことがいっぱいある。。。

秋〜冬

OSS 活動を始めたりした。あとは副業をやってたりします。

blog.515hikaru.net

年齢のせいか季節のせいか何のせいかよくわからないけれど、冬って言えないことが増える。

1 年を通じて

ライブ行った

自分の中で、ライブに今までで一番行った年じゃないかと思う。ぱっと思い出せる範囲で表にしてみた。

歌手名 場所
1 3 月 TK from 凛として時雨 東京ドームシティホール
2 3 月 CIVILIAN 赤坂マイナビブリッツ
3 5 月 majiko x CIVILIAN 新宿 LOFT
4 6 月 凛として時雨 Zepp Tokyo
5 7 月 THE ORAL CIGARETTES x 凛として時雨 Zepp Tokyo
6 8 月 サマソニ 2019 2 日目 幕張メッセ他
7 10 月 TK from 凛として時雨 新木場スタジオコースト
8 10 月 ヤバイTシャツ屋さん Zepp Tokyo
9 11 月 ALEXANDROS x THE ORAL CIGARETTES Zepp Sapporo
10 12 月 TK(凛として時雨) Bunkamuraオーチャードホール

に行ったらしい。こんなに行っていたのか。3 月の CIVILIAN が本当に良かったね...本当に良かったね......。2020 年しょっぱなから東名阪ツアーもあるよ、東京完売したよ、嬉しいけど俺普通に買い逃したよ(名古屋のチケット買うか迷い中)。

さて、CIVILIAN の話はさておき、来年も既にあいみょんに行くとか Indigo la End にいくとか決まっているのがあるので、楽しみ。来年も音楽をきいて楽しく過ごそう。

プログラミング

なんか何もコードを書いていない気がする。 GitHub の Contribution の数値は確かに最近増えているのだけど、そういう問題ではない。

今年形になったアウトプットって ↓ くらいのものだし。

blog.515hikaru.net

コレ自体とくにツールとしてなんにも難しいことはしていないので、なんかな。

読んだ技術書が特に思い当たらないし。やたら家にあるけど、最近家に何があるか把握しきれていなくて「俺これ買ってたんだ」とか思ったりする。

とにかく書いているコードの絶対量が足りていない気がして、やたら気が急いている。もっと基礎を勉強する、そのために基礎となることを実装する、ということをやっていかなきゃいけないんじゃないかと思う。こんなのが今年見つけた課題かなぁ。

終わりに

他に作りたいアプリがどうとか、仕事についてどうこうとか、色々あるのだけれど、口を動かす前に手を動かしていきたいなと思うのでこの辺で。

最後になりますが、今年も読んでいただきありがとうございました。よいお年をお迎えください。

Markdownの表をCSVに変換するmdtable2csv作った

この記事の概要

  • Markdown の表を CSV に変換するコマンドラインツールを作りました
  • 表計算ソフトから Markdown の表を作成するツールはあるけど逆変換をするツールをほぼ見かけなかったので作りました
  • 日常の細かなストレスがちょっぴり軽減しました

github.com

なぜ作ったか

わたしは Markown の表を手書きすることはあまりありません。いつも Microsoft Excel などの表計算ソフトで書いて、Markdown 形式に変換をしています。変換の仕方には色々あると思いますが、わたしは普段 Markdown Tables generator という Web アプリを利用しています。

Markdown Tables generator - TablesGenerator.com

これで自分はセルの内容を書くことに集中し、パディング処理だとかに囚われず表を生成することができます。しかし、逆変換はできません。逆変換ができないと何に困るかと言うと、一度作った表を再度編集したいというときに困ります。セル内の typo を直す程度なら 直接 Markdown を編集しても良いのですが、列や行を1つ加えるなど、表の構造を変えるような編集になると面倒です。表計算ソフトを利用して表を編集したくなります。

しかし、存在するのが Markdown 記法で書かれた表だけのときに、それを表計算ソフトにサッとペーストする方法はありません(少なくともわたしは知りません)。そのため、Markdown 記法で書かれた表しか存在していないときに、簡単に表計算ソフトでその表を扱えるようにしたい。そんなモチベーションで作りました。

インストール

Go 言語の開発環境が構築されている前提ですが、下記のコマンドでインストールできます。もちろん、あらかじめ $GOPATH/bin に PATH を通してください。

$ go get -u github.com/515hikaru/mdtable2csv

バイナリのアップロードなどはしていないので、使いたければソースからビルドするしかない状態です。GitHub Actions 使って CI/CD を工夫しようかな、とは思っていますが手を動かしてはいない状態です。

使い方

わたしは標準入出力をよく扱います。特に今回のケースでは、Crowi などの Markdown ベースでの Wiki にある表を CSV に変換するのがモチベーションだったので、 Mac の pbpastexclip -o などを用いて、クリップボードの内容を標準入力から読み込んでパースできると便利かなと思いました。そのため、 cat コマンドのように何も指定しない場合は標準入力を読み込む作りにしています。

下の画像はブラウザから Markdown の表をコピーして、CSV へ変換する例です。

f:id:hikaru515:20191228175525g:plain

おまけ機能

  • Microsoft Excel 対策で BOM 付きの UTF-8 で CSV を出力する機能があります。 mdtable2csv -to-code=UTF-8-BOM とすると BOM を付けます
  • ファイルからの入力、ファイルへの出力もサポートしています。オプション名は dd コマンドに倣って mdtable2csv -if foo.md -of foo.csv という形です

実装

なぜ Golang か

リポジトリを見ればわかりますが、Go言語を使っています。理由は自分は普段 デスクトップ Ubuntu を使っていますが、仕事でもこのツールを使いたかったので他のマシンにインストールするときも簡単にできてほしいと思いました。そこでインストールが簡単な言語で、自分のマシンであればたいてい実行環境を整備してある Go にしました*1

正直インストールが簡単でさえあればいいので、 Node.js でも Rust でもよかったといえばよかったのですが、それらに比べれば Go のほうが書き慣れているかなということで Go にしました。

実装方針

Markdown パーサは gomarkdown/markdown を使用しました。CSVの出力は標準ライブラリを特に工夫せずに使っています。わたしが実装したのは Markdown の AST をたどって、表のセルを [][]string 型へと変換してやる部分だけです。2つの巨人の肩に乗り、巨人から巨人へとデータを送ることしかしていません*2

この実装方針は 10 秒くらいで目処が立ったのですが、形にするとそこそこ時間がかかるものですね。

困りゴト

特にファイルからの入力を実装したので、1回の入力で複数のテーブルが渡された時にどうしようか悩んでいます。

なんとなく、

Table 1
foo,bar
1,2
Table 2
hoge,fuga
3,4

のように、どのテーブルかわかればいいのではないかとも思うんですが、そうするとリダイレクトでCSVが作れなくなってしまいます。現在は1つめの表のみをCSVに変換するようになっています(2つ以上表が入力されても何の警告もなく無視します)。

もし自分の中で複数の表を扱うユースケースが発生すれば考えるのですが、現在は特に思いついていないのでしばらくは放置でいいかなと思っています。

おわりに

あまりきれいなコードではないですが、自分としてはこれで満足しています*3。もし機能追加の要望や、動かないなどあれば GitHub の Issues などでお知らせください。特にWindowsでの動作確認はしていないので動かないかもしれません。

そんな広く使われるツールにもならないと思うので、質問も GitHub の Issues で大丈夫です。

もし使ってみて「いいな」と思っていただけたらぜひ Star をお願いします。

*1:筆者は ghq など Go 製のコマンドラインツールをそこそこ使うので、たいていのマシンに go コマンドと GOPATH が設定されています。

*2:こんな解説、どこかで聞いたなと考えていたら VimConf 2019 の LT で登壇されていた deoplete-vim-lsp の作者の方が似たようなことを言っていました。

*3:特に機能追加にモチベーションがないのに、既存のコードベースのリファクタリングをする意味はないためです。