報告、というタイトルだけを目にして見てくれる人だけに読んでも貰えばいいと思う。
先月こんなツイートをした。
転職先を探してます。AIベンチャーで働いている新卒2年目の25歳です。Python3を普段書いていて、Djangoでリコメンドシステム作るとか自社サービスのAPI設計・開発に携わるとかしています。機械学習から生じるエンジニアリングの課題解決が好きです。希望年収は460万円から、500超えると嬉しい。
— 515hikaru (@515hikaru) 2018年5月11日
自分でも驚くほどの反響があってとてもびっくりしたし、声をかけてくださった企業さん、エンジニアの方にはとても感謝している。
なのでこんなことを言うのは心苦しいのだが、先に結論を言うと、今回転職をしないことにした。
なぜやめるのか
これも結論から言おう。とても変なタイミングだが、このツイートをした2週間後に待遇が良くなることが判明した。なんでこんなタイミングで変わることになったのかは、上層部が頑張ってくれたからとのこと*1。
そんなわけでわたしとしては「収入を少しでも増やしたいからまだ就業して短いタイミングだけど転職したい」というモチベーションがほとんどだったのだが、それがガラガラと音を立てて崩れ去ってしまった。だってわたしは年収600万とか800万とかを(少なくとも現段階では)目指していないし、自分はそんなに実力があるソフトウェアエンジニアだとも思っていないからだ。
わたしのプロフィールを読んでいろいろと言ってくださった方がいて励みになった。しかし、わたしは立派な実績のあるエンジニアでもないし、むしろこれから職場なんか関係なく、自分の今後のことを考えて何を伸ばすべきか、今後どんな技術を磨いていくべきか、といったことを考えないといけないフェイズだと自分でも思っている。そんな中で「あわよくば年収をもっとあげよう」みたいな邪な考えで行動をし、自分の技術を磨く貴重な時間を減らすのは自殺行為だと思う。あくまでもわたしが転職活動をしたいと思い立ったのは、昨年度と年収が変わらない状態ではとても生活が苦しいという前提があったからだ。その前提のもとではやるべきだった転職活動であっても、その前提が崩れた今、やるべきことではない。
実際少しだけ面接を受けたが、どれもうまくいかなかった。結局必死になれなかったので落ちて当然だと思う。
現職の近況
更にいうと、最近仕事でまぁまぁ責任のある仕事を任されており結構やりがいを感じている。3人程度のエンジニアをわたしが動かしているとか、プロダクトの設計指針に口を出したりとか、会社の仕組みづくりをしたりとか。
いろんな面倒で地味な作業があって、別に目立って儲かりもしない。だけどこういう人が居ないと「立派な」会社にはなれない。そんなことを実感して、さらに自分も立派な会社にしていくうちのひとりのプレイヤーなんだ、ということに面白さを感じている。
他にもわたしがこの会社にいる理由はあるといえばあるのだが、これ以上のことはオフラインで。
今後
とりあえずしばらく無為に悩んで技術の興味を失っていたのを即刻改善させたい。自分は忖度・政治の世界に生きたいのではないし*2、あくまでもメインフィールドは技術で、その中で何を伸ばすかについて考えたい。
あともっと機械学習をやりたいという意欲が最近湧いている。ハンズオンを読み始めてからだと思う。
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この一ヶ月、面談や面接を通して聞いた話は決して無駄ではなかったと思っている。いろんな技術の話を聞けたし、いろんな会社の考え方、技術への接し方、コミュニティ活動を知ることができた。だから活動を始めたことに後悔はしていない。ただ待遇改善の話を聞いた段階ですべての面談・面接を断るべきだったな、という後悔はしているが。。。
とりあえずわたしはまだこの会社に残ることにした。しばらく勉強しなかったことをとても反省しているし、1ヶ月もの時間を悩みながら結果として無為に過ごしてしまったことを後悔している。
この一ヶ月の間に有能な中途の人が入ってきて Kubernetes についていろいろ教えてもらったり、逆に自分が知っていることを教えたりしている。今後もまだまだ新しい人は入ってくる予定らしい。
だから、むしろここからが正念場だと思っている。自分よりも優秀な人たちが入ってくること、何もしてないのに自分がどんどん(相対的に)バカになっていく状況、これを乗り越えたい。自分を変え続けたい。
それができるようになるまで、わたしはきっとどこに行っても中途半端だ。