Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

Invisible Majority

せっかくオリンピックの開会式に合わせて記事書いたので閉会式に合わせて記事を書こうかなと思ったんだけど、オリンピックの閉会式が何日の何時からなのか知らない。今日?明日?それとも明後日?調べればわかるんだろうけど調べるのも癪だなと思って調べてない。

まぁそんなわけで日付のことは考えずマイペースに記事を書く。つまりはいつものブログ更新ってこと。いつものブログ更新なのに珍しくタイトルが英語。


この間の月曜日、Lobsterr Letter というニュースレターにいたく感動した。ので久々にツイートした。

いや、感想はハッシュタグつけてって書いてあったから仕方なく。感想は Twitter を介さなくても届けられるようにしてほしいけれど、さすがに傲慢すぎるか。普通 Twitter くらいやりたかったらやるもんな。

そんなことはどうでもいい。

ニュースレターで Web にアーカイブもないので原文を提示はしないのだけれど、すごくよい文章だった。

すごく簡単にいうと、オリンピックの開会式の日に国立競技場に行ってみたら SNS でよく見るようなリベラルな人たち、オリンピック反対派の人なんていなくて、オリンピックを心待ちにしていた人たちがそこにはたくさんいた。それを話のきっかけに、リベラルな人たちが思っているように社会の支持を集められていないその理由などが本を参照にされつつ紹介されるという内容だった。


僕自身は今回はオリンピックの開会式も競技も競技結果も一切見ていない。誰も教えてくれないし。でも、オリンピックを楽しみにしている人はそれなりに居るんだろうなと思っていた。

そして実際、今日美容室に髪を染めに行ったんだけど*1、隣の席で楽しそうにオリンピックの話している人がいてさ。「東京でフルマラソン走ってほしかったよねー」とか言ってた。あと、たぶん野球で日本が勝つかどうかを楽しみにしてた。たぶん。

僕自身はフルマラソンをどこで走ろうがどうだっていいと思うけど、現実にこういう人はたくさんいるんだと思う。あんまり僕の観測範囲には居ないけど。

世の中にはサイレントマジョリティとノイジーマイノリティという便利な言葉があって、だいたい SNS でよく見る意見っていうのはマイノリティなんだよね。なんでかというとわざわざ主張しなければならないような意見、つまりノイジーな意見だから。

普通の人(って誰だよって思うけどそれは置いといて)はオリンピックを楽しみにしているかオリンピックに対して特に意見がない。で、「オリンピック楽しみ〜」なんてわざわざ書かないし、書いたところで目立たない。意見がない人はそもそも意見がないんだからとやかく書かない(でもテレビでオリンピックは見る)という感じなんじゃないかな。だから彼らの意見が目立つことはなくて、これが不可視なマジョリティーの正体なんじゃないかなと勝手に思っている。

わざわざ声高に反対を叫ばなければならない時点でそれは多数決的には敗者なんだよね。「みんな反対しているのに!」という憤りを感じている人をよく観測するけど、原因はたぶんこれが理由。見えている反対している人は実際に数え上げると賛成派に比べて少ないというのが不都合な真実だと思う。

現にかなり厳密に行われている多数決の結果、日本の与党は自民党だと決まっているわけだし。僕の観測範囲で自民党が大好きだって言っている人いないけどね。そういうことよ、言う必要がないの。


なんでリベラルな人は数が少ないのかと言えば、そもそもリベラルな人たちの主義主張に共感できるというのが privilege だと思うんだよね。

明日の生活に不安を抱えているときに、diversity について考えられるか、未来の日本のために政治に関心を持てるかって、無理でしょ普通。そんなの当たり前じゃん。みんな明日を生きるのに必死なんだよ。

できる人はすごく余裕のある暮らしをしているか、よっぽど意思が強い人だけで、普通の人はそんな風に生きていけないわけで。そしてそんなふうに生きていない人を仲間外れにしたり馬鹿にしたりして、あ〜彼らとは違いわたしは日本の将来を憂いている〜とかいうポーズするのは逆効果でしょ。

あなたたちが欲しい浮動票は、むしろそういう明日の暮らしのことしか考えられない人たちに歩み寄って得るものなんじゃないの。

無自覚な privilege で無意識に余所者を排除しているのは、保守層もリベラルも大して変わんないんじゃないかと思うし、自覚できなかったら結局発展はないんじゃないのと思う。

......何の記事これ?オリンピックの話するつもりだったんじゃないの?そして全体的に抽象的すぎない?

まぁいっか。いいです。本当は大変腹立たしい記事を読んだせいで文句のひとつも言いたくなったというのが背景なんだけど、そんなことはどうでもいいです。おしまい。

*1:僕の最近の社会の接点はWeb会議システムと美容室しかない。昔はよく行くバーみたいなカテゴリーがあったんだけどパンデミックでその習慣が吹っ飛んでしまった。