Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

今までの仕事について、そしてこれからについて

2020 年の12 月 1 日時点で、会社員 5 年目になった。今年は覚えていた。このブログでは何度も書いているけど筆者は大学院を中退しており、変なタイミングで新卒入社をしたので 12 月 1 日が始まりなのだ。

そんな人めったにいないので自分でもよく忘れる。4 月とかに同級生がもう n 年目だよと言い始めて、そういえば自分も m 年目だ(4か月前に)と思うというのが例年だった。なんで今年だけ覚えているのかはよくわからないが、5 という(十進法には)区切りの良い数字だからかもしれない。いや、丸 5 年経ったのではなくて 5 年目というだけなのでこれはこじつけかな。

この記事では今までの仕事で感じてきたことと、これからの仕事について感じていること。そして未来の自分に対して考えていることを書いていこうと思う。

今までの仕事について

お金が大事

今までの仕事を振り返ってみると、ビジネスの原則がわかってなかったなと思う。1 年半くらい前まではわかっていなかった。

自分の中でなにかエポックメイキングな出来事があったわけではない。だけど生きていく中でなんとなくわかった。何が分かったのかというと、結局はお金が大事ということがわかった。あと自分は自分が思っているよりもずっと高いということもわかった。人件費的な意味で、給料的な意味ではない*1

お金が大事だということがわかって、そこから世の中の道理がわかるようになってきた。過去に全く理解できなかった人の発言が今なら理解できるということがいくつか思い当たる。いや、申し訳ない。

仕事しているつもり病

自分は仕事をしているつもりになっていた。仕事を始めてから 3 年くらいはずっとそうだった。エンジニアとしての矜持は~みたいなことを真顔で言っていて、その実何もわかっていない男だった。恥ずかしくてしょうがないが、事実なので仕方がない。

いや、実際周りの人からはよしとされるのだ。ひかるさんがいなければ仕事にならないと本当に言われたこともある。だけど それではダメなんだ と気づけなかった。なぜならば、自分は金を稼いでいなかったからだ。

金になる仕事を放り出して、周りの人を助ける業務ばかりしていた。それが自分の 落ち度 だった。周りの人が何と言おうが、自分は自分の仕事に徹するべきだった。なぜならば自分のしていたそれは 早すぎる最適化 であり、いずれ状況が変われば解消される事柄でしかなかったからだ。実際、時が経るほどそうした仕事はなくなっていった。より精度の高い最適化がなされたからだ。組織編制や資金の投入でなされる最適化に比べれば、 515 ひかるごときにできる最適化なんて何の意味もない。

自分の行いは全くの無駄であった。自分は仕事をしたつもりになってビジネスについて全く考えていなかった。ただ会社の金を無駄遣いして仕事をした気になっていた。

少し前に、自分は無価値であると受け入れることから仕事は始まる、と書いたが、それはこの辺りの話が念頭にある。

blog.515hikaru.net

515 ひかるごときができる仕事なんてたかが知れている。ちょっと効率よく仕事をしたところで、そんなものはより大きな構造の変化でどうにでもできる。外注するのかもしれないし、資金を投入するのかもしれないが、なんにせよ自分が何かをなせるなんて思いあがってはいけない。

515 ひかるは何もできない。ただの素人プログラマーだ。

それを骨の髄までわからされたのが、会社員を 3 年ほど経験してやっとわかった、一番大きな学びだ。

ロールに徹する

では何をするべきかというと、自分の与えられたロールに徹するのがまずやるべきことだと悟った。なぜならば、お金になるからだ。

3 年目の半ばくらい、そして 4 年目はこの方針で仕事を続けていた。受託開発の会社から自社サービス会社に変わったけど、自分はマネージャーでもないしテックリードでもない。とにかく

タスクは降ってくるのが自分で取るように変わったとか、些細な変化はあるけど特に変わりはない。いつもいつでも 515 ひかるは無能な会社員で、ただただ時の流れに身を任せて生きている。

何年もかかったけど、やっと仕事を始められたのだ。

これからの仕事について感じていること

さて。上にも少し書いたが、受託開発の会社から自社サービス会社に移って少しビジネスモデルが変わった。とはいえ、結局今の会社でもロールに徹している。

それは現状まではある程度功を奏していると思っている。自分はチームメンバーとして積極的に動き、かといって全体最適化みたいな領域には手を出さずにいた*2

といっても、ちゃんと役職を定義されているような成熟した会社でもない*3ので、自分のロールをある程度自分で定義する、ということも多少必要だったが、直属の上司から期待されていることは事前に聞いていたのでそこから逸脱した行動はしていないように自分では思っている。

ロールの変化

ただそのロール自体がまず変わり始めている。具体的に起きていることとしては 2 つ。

  • 自分にできないことも人に任せるようになってきたこと
  • 採用に携わるようになってきたこと

まだ昇進したわけではないので、お試し期間みたいな意味合いも含まれているだろう。しかし自分の道がここから分岐していくのだと思うと、自分が何かしらの過渡期にいると強く感じている。

これからの自分はどうあるべきか

これからももう少ししばらくはロールに徹するのだと思う。例えば(エンジニアリング)マネージャーみたいな名前かもしれないし、テックリードみたいな名前かもしれない。どちらか選んで、と言われたらたぶん前者な気がするけど。

今の自分はただロールが移り変わるという形での過渡期を過ごしている。ただ、来年以降、今後ずっとロールに徹していればいいとは思えない。少なくともしれっと大企業に入れるような人間ではないので、きっとロールに徹していたら終わるような人生は過ごせないだろうと思う。

その時はまた初期のころみたいに、自分の思う仕事をやろうと思う。でももっと精度高く、もっとビジネスに寄与する形でやろうと思う。何もわかってなかったころとは違って。

終わりに

ただ 4 年間働いただけだって言うのに何を書いているんだ、という気持ちもある。でも最近てきとーに書いて終わる文ばかりだったから、たまにはお気持ち表明でもしようかと思って書いてみた。

会社員 5 年目、さして何も変わらないと思うけど、これまで通り頑張っていこうと思う。

*1:給料も安くないと自分では思ってるが、とはいえ高いとも思ってない。今のところ分相応なのかもしれない

*2:リモートワークで元からいる人も新しく入った人もあまり意見がよくわからなかった、というのも背景にはある。仮に本気でやるなら、反発を生まない、ある程度納得感のある意思決定をすることも重要視しなければならないからだ

*3:そして組織を成熟させたいと動くのはまだ早い。それもまた早すぎる最適化だ。