Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

技術書典7にてscikit-learnの本を頒布する予定です

どうも、515ひかるです。

2019年9月22日に池袋にて行われる予定の技術書典7において、本を頒布する予定です。この記事は宣伝記事です。

書籍の情報

  • タイトル: scikit-learn でこなす PoC プロジェクト
  • 形態: PDF A5版 A4に変更。
  • ページ数 57 ページ(校正完了前の現時点、表紙なども含む) 42 ページ(校正完了・サイズ変更後のページ数)
  • 価格: 500 円
  • サークル名: 人形町遊び人(詳細)
  • 頒布場所: え03C(マップ)

以下、この『scikit-learn でこなす PoC プロジェクト』を本書と呼びます。

表紙

表紙は @sub_nira さんに書いてもらいました。今回わたしは表紙を作るつもりがなかったのですが、好意で作ってもらいました。本当にありがとうございます。

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表紙

目次

※頒布物とは差分がある可能性があります。

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目次

どんな人に向けた本なのか

本書は、わたしが PoC プロジェクトの実験を円滑に進めるために実施したことのまとめです。2 年前の自分に渡したい本として書きました。強いて対象読者を挙げるなら、次のような人になると思います。

  • scikit-learnをドキュメントなどのサンプルコードを切り貼りして使っているだけの人
  • 様々な処理が複雑に依存してしまい、ひとつ関数を編集すると他の部分にも影響が出るようなコードを書いてしまうことが多い人
  • scikit-learnのAPIが統一されている恩恵を正直感じたことがない人

一方で、機械学習フレームワークの名を冠したタイトルではありますが、あんまり機械学習の本っぽくないです。

本書を読むべき でない 人がどんな人かというと、

  • 機械学習初学者
  • 機械学習の理論的な側面を学びたい人
  • モデルの精度を追求する方法を学びたい人
  • 機械学習コンペで勝つ方法を知りたい人
  • 深層学習フレームワークに関するコードの書き方を知りたい人
  • Tensorflow や numpy などの低レベルな API を駆使して実装することを仕事にしている人

などです。ふつう機械学習に興味がある人が知りたがることを書いていない本です。自覚はあります。1

どんな本なのか

scikit-learn を使って学習や学習済みモデルの評価をする「コード」に焦点を当てた本です。どのようなコードを書くべきなのか、どんな課題を解決するためにこのように書いたのか、ということを書いています。

学習済みモデルを作るコードはサービスやソフトウェアの1機能を作るためのコードであって、取り扱いがとても難しいと思っています。素人考えですが、こんな風にやるとよくある問題の一部でも、解決できるんじゃないかなと思って書きました。

モチベーション

仕事をはじめ 2 年半を越えますが、 scikit-learn を使って実験を円滑に進めることが難しいな、と感じ続けてきました。昨年度におぼろげに「どうも scikit-laern の Pipeline クラスってめっちゃ使えそうだな」程度の感覚はあったのですが、それを試す機会にはなかなか恵まれず。今年度のはじめに機会があり試してみました。その試した結果を書いた本です。といっても諸々の事情で、試したコードをそのまま持ってくるわけにも、同じタスクを同人誌にするわけにもいかないのでタスクは自分で(興味ないタスクだけど)考えて、そのプロジェクトに対して自分ならこういうコードを書く、というのを綴りました。

ということで(多くの人が興味がないと知っているけど)自分はとても興味がある内容というのを書き上げてひとつの形にしてみたかった、というのがモチベーションです。もし興味を持ってくださる人がわたし以外にひとりでも居れば、正直望外の喜びです。

そのほか

もう一度書きますが、PDF版のみです。見本誌は紙で持っていくとは思いますが、頒布物としては考えていません。2別に進捗がダメなわけではなく、最初からそのつもりでした。3いや、進捗はダメでイベント当日まで一週間切った今も校正が終わっていないんですが。。。今週も原稿追い込みでがんばります。

むすび

この本を書きながらも、わからないことが出てきてググったら過去の Qiita 記事などで自分と似たようなことを書いている記事をいくつも見て、心が何度か折れそうになりましたが、「出ない神本より出るクソ本!」と言い聞かせて頑張ってきました。新規性なんてなくても、わたし自身が良いと思ったものを書けていると思っています。まだ校正終わってないけど...

わたしが良いと思ったものが、誰かにとっても良いものであれば、それはとてもうれしいことです。この記事をなにかのきっかけで読んで、面白そうだと思っていただけたら、ぜひ 9/22 の池袋で会いましょう。

技術書典7は2019年9月22(日)、池袋サンシャインシティ展示ホールC/D(文化会館ビル2/3F)にて。我々「人形町遊び人」のブースは「え03C」です。


  1. 自分は過去にこんな記事を書いているんですが、これの反響がないことからもやっぱり自分の興味は他の人とは大幅にズレているんだなと感じています。 https://qiita.com/515hikaru/items/25b182ecc62dc30d0eb1

  2. たぶんどこかでコピーしてホチキスで留めたものになります。

  3. 技術書典では物理本のほうが好まれることは認識していますが、同人誌初心者だというのと、自分は「初めて」のことが複数同時にやってくると過剰にストレスを感じることを知っているので、PDF頒布であれば初めてのことは少ないだろうと思い一旦PDFのみにした次第です。次回以降どうなるかは不明です。そもそも同人活動を継続するのかも不明。