Diary over Finite Fields

515ひかるが書き溜めたメモとコラムと雑記

松森さん歓迎&数理学院立ち上げ記念セミナーに行ってきた

行ってきた。

connpass.com

久々に数学の話をする場所に行ったので、なんというか、忘れていたことを思い出したような感覚に陥っていた。

左後ろのほうで黙って MacBook を見てたやつがわたしです。

特性類の気持ち(@taketo1024)

「特性類ってなに?」というお気持ちを表明した発表。 iPad Pro(かな?)で書かれた手書きのスライド(かな?)が素敵だった。そもそも「コホモロジー」とか聞いたのが1年半ぶりくらいだったので語彙力を取り戻すのに時間がかかって、気づいたら終わっていました。

あとマイクとかあると思っていたらなかったので、これは前の方の席に座ったほうが良かったなとあとで思いました(時既に遅し)。

リングトーラスを描いてみる!(@ru_sack)

数学は関係なく、トーラスの描き方をホワイトボードを使って解説するという発表。こういうのもありなのかって思った。残念ながら紙もペンもなかったので参加できなかったけど。。。

こういうとき Apple Pencil すごい。関係ないけど会場の紙とペン率が非常に高くて驚いた。そういえばそうだった。

超限帰納法で面白い「図形」を作る(@zhanpon)

図形の問題を通して超限帰納法を解説する発表。問題自体は単純だけど結構非自明な事実だったので面白かった。「なんかやればできそう」だけど、それを実際にやるのは違う。

(今回の問題では)手続きは簡単だが、その手続きがきちんと実行できることをチェックすると証明が完成するという内容だった。実際の現場では手続きも難しくなるのだろう。

とある無限積=無限和タイプの等式について(triprod1829)

{\prod_{n=1}^\infty (1 - x^n)^\theta} という形式で書かれる無限積を無限和で表すことについての紹介。

整数の分割数が現れたり項の打ち消し合いでわりといい感じの表示になったりするという単なる「娯楽」から実は表現論の理論が背景にあることや、そもそも上の式の {\theta} が複素数でも成り立つ一般的な公式の存在まで。結構奥が深い話に繋がったので面白かった。ストーリーの組み立てが素晴らしかったと思う。

組合せゲーム理論への招待(buku_t)

ゲームの必勝法とかを教えてくれた発表。なんか前別の誰かから似たような話を聞いた気がするな、と思いながら聞いていた。

実際にゲームをデモンストレーションしてもらったり楽しむ時間もありながら、結構意外な数学的事実もあって面白かった。特にゲームを直和するっていうのは考えたこともなかったなぁ。

数学的構造を用いた美学入門(@reonaarticle)

美学の話。まず美学とは何か、という話から始まり美学に数学(特に圏の概念)を導入しようとする立場があるよという話だった。

こんなところまで数学か〜という気分になったお話。数理学院さんにはいろんな背景を持った講師がいらっしゃるようですね。

3次元ホモロジー同境群について(@morse_math)

モース関数さんによる発表。さっぱりわからなかったが、発表者が楽しそうだったのでよかったんだと思う。

Black-Scholesの面白さ(@k1ito)

経済学部の学生によるブラック・ショールズ方程式の魅力の発表。最後の「数理ファイナンスへの誤解と現実」みたいな一言はちょっと印象に残っている。

なんか発表の言葉づかいが色々と面白くて、内容ももちろん内容以外でも楽しい時間でした。

微分形式でGauss 曲率を計算する(@yoshi_matsumori)

本日主賓の松森さんによる発表。あー大学3年生のときの幾何の講義でやったなーっていう内容だった*1。いま思うとなぜあんなに頭を悩ませていたのかよくわからないなと思いながら聞いていたが、たぶん自分で計算しようとするとできないんだろう。わたしはあまり成長していない。

曲率の正負で図形の状態がわかることをトーラスを具体例にして説明されていた。

ランダムとはどういうことか?(@hijityeee)

統計学のノンパラメトリック検定に関する話。このあたりから疲れてきてだいぶ記憶が怪しい。

ちょっと内容に触れようかと思ったが、間違ったことを書くのが怖いのでやめておく。ただ難しい内容ではないし、平易な発表だったのでよかった。ただちょっとタイトルがミスリーディングだったような気もする。。。

「ガロア表現」を使って素数の分解法則を考える(@tsujimotter)

つじもったーさんによる数論の発表。ブログなどでは親切すぎるくらい親切に解説をしてくれるイメージだったが、今回の発表は結構難易度高めだった。

なんとなく雰囲気は伝わって結構面白そうだなと思った。わたしもフロベニウス写像好きですが、有限体の場合しか知りませんでした。

結び目と現代数学(@lucien0308)

最後も幾何の話。定性的な幾何学。

冒頭くらいしか覚えていないのだけど、定量から定性へのシフトという視点を聞いたのは自分は初めてだった気がするので少し感銘を受けた。(大学生の1年生くらいのときに、「任意の曲線とかどうやって調べんだ?」とか思っていたような気もする)

全体的に平易で優しい語り口だったのでよかった。

そのほかいろいろ

会場はとてもいい場所でした。なんかもともとは AI 関係の情報共有とか勉強会の場所として使われている場所のようで、今回は数学の勉強会として使わせてもらったそう。椅子も心地よく、机もあってストレスなく発表を聞くことができました。

主催の @taketo1024 さんに感謝を。ありがとうございます。飲みよりもセミナーのほうがいいだろうというのは口で言うのは簡単でも実現するのは(会場を用意したり発表者を用意したりするので)そんなに簡単なことじゃないです。

@yoshi_matsumori さん上京お疲れ様でした。そして数理学院さん立ち上げおめでとうございます。そして、素晴らしい会をありがとうございました。

また似たような機会あれば、ぜひ参加させてください。(都合がつけば何か話したいかも?)

*1:ただ当時の講義では微分形式は導入していなかったはずなので厳密には導入は違うものだったのだろうが。