Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

数学カフェに参加した

どうも、わたしです。

京都に住んでいるのですが、なんか偶然にも見つけたので今まで一度は参加して見たかった東京の勉強会のひとつに参加して見ることにしました。それが数学カフェという勉強会です。

数学カフェという企画に参加したのは今回が初めてでしたが、確率・統計・機械学習会ということでTwitterしながら話を聞いてきました。

正直得るものがあったかと言われると微妙ですが(正直すぎる)、それはどんな勉強会に参加してもだいたい同じで、結局何かを得たければ自分で考えて自分で計算して自分で大切なところは何かを考えるしかないというのが僕の持論です。そんなわけで今までは勉強会に参加することにはあまり積極的になれなかったのですが、今回は機械学習の「理論的な側面」を数学科出身の方が講演されるということで、少し聞いてみたいと思った次第でした。

というのも、筆者は数学科出身で雰囲気で機械学習をやっている身分なのですが、色々な教科書を読んでも「もっと抽象的に書いてくれ」と思いはしても、思うだけで自分で抽象的に書き直す気にはなれずなかなか読む手が進まず、結局ベーシックな勉強をおざなりにしていたのでした。そんなわけで、自分の学んできたことと認識がずれていたりしないか、そして機械学習(特に深層学習)の理論について改めて学び直すきっかけにでもなればということで参加したのでした。

ついでに、年単位でTwitterで相互フォローだった人と会ってみたいなぁという気持ちもありました。(僕は東京に行くのは実に1年半ぶりでした。。)

あと買ったけど全然外で活躍していなかったMacBookを外に持ち出したいという気持ちもありました。おかげでTwitter実況が捗った(そう言う問題か?)。

以下、ざっと数学カフェの感想を。数学カフェに関係ない話は別エントリにしてまとめるつもりです。

下記リンクに資料などがまとまっているのでこの記事には資料などの情報は掲載しません。

mathcafe-japan.hatenadiary.com

確率・統計入門

まつけんさんによる発表。

内容としては、平均値に代表される統計量、標準偏差などのお話。ときおり R のコードや Python のコードを例示しつつ、統計学における定理などを紹介や証明する内容でした。

記述統計の内容として平均値、中央値、分散、標準偏差などの代表値の話を少し。推測統計の内容をメインにして確率や確率変数、確率分布などの確率のキホンから、サンプリングや大数の法則、中心極限定理といった統計学を学ぶものならだれでも一度は勉強するべき内容でした。

スライドが200枚超用意されていたとのことで、口調もスライドを送るのも早いペースで理解するのが大変でした。記述統計などの内容はもっと思いきって削るとか、前提知識として仮定するとかしておいてもよかったんじゃないかというのが個人的な感想です。

内容に関してはキホン的な内容で誰でも知るべきなことだと思うのですが、2時間で話し切る内容でもないような印象。いずれにせよ僕は途中から頭痛が酷くて真面目に聞く気が失せていたんですけど。。

機械学習

大野さんという方の機械学習の理論的側面および深層学習の理論に関する講演でした。

とても面白く、身になる内容でした。特に、GDやSGDという(僕の中では)おまじないと化していた記号列の意味が解きほぐされていったのは本当に勉強になりました。

従来のプログラムでは解決できない問題意識の解説と、その問題意識から始まる解説は見事でとても聞きやすく、どこかで僕が機械学習の話をする機会があればぜひ参考にしたいストーリーでした。

また、N を 「capital n」と読んでいたりしてその几帳面さが懐かしくもありました。どうでもいいですが、僕は N は 「large n」と呼びます。

パネルディスカッション

パネルディスカッションとは書いてありましたがパネルがなかったです。

内容は頭痛がひどかったのであまり覚えていません。あまり覚えていないので感想を書くこともありません。

総合

参加してどうだったっていうと、まぁ焦って今回来る必要もあんまりなかったかなぁと言う感じです。というか次回テーマが超越数だと知っていたら絶対行かなかった。超越数の講演のほうがとても聞きたい。

とはいえ、今回は今回で楽しかったです。嘘じゃないです。お勉強になりました。

ところで途中で「機械学習(深層学習)の話は格好いい」とのたまった方がいらっしゃったのですが、僕は全くの逆で機械学習の技術について知れば知るほど幻滅して行くし、この技術が世界を席巻すると信じられなくなっていきます。性格や感性の問題でしょうか。

僕は他人とは感性が違うというのは重々承知しているので僕の意見が多数派になることはきっとない、ということは知っています。なのできっと僕は疑い続けてもまだブームは続いて行くのでしょう。

ただ、僕はそのブームが続いて欲しいとは全く思っていないですし、むしろ機械学習の技術の成果物に対して「人口知能」などという言葉ではなくもっと適切な評価がくだされないかなぁと思っています。思っているだけです、とてもじゃないけどそんな仕事は僕にはできないでしょう。