Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

既刊のWシリーズを読んだ雑感

今日は(も?)宣伝です。

このブログでも何度も取り上げていると思うし説明は不要だと思いますが、森博嗣という作家がいて、その人の最新シリーズを読んでみたという話です。



W シリーズの概略

舞台は現代から数百年年後、人口細胞や若返り治療などが盛んに行われ寿命が長くなった反面、世界では子供が産まれなくなった世界。人間のようで人間ではない "ウォーカロン"*1が普及し、ウォーカロンと人間を区別することも難しくなった世界。人間とウォーカロンを区別するための研究をしていた日本の研究者「ハギリ」は、ある日突然大学の研究室でクーデターに巻き込まれる、そんな風に話が始まる。
SF めいた世界観でミステリィではない。もう一度言うがミステリィではない。

正直森博嗣の"ミステリィ"はもうよくわからなくなってきたので*2もはやミステリィではないのでかえって安心して読める。

映画を見ている感じ

まず舞台設定がわりと壮大で、最初どっかの大学から始まるのだけれど、大学を飛び出すのに100ページかからないし、二巻の時点で既に外国へ行ってクーデターに巻き込まれたりとかする。今までも V シリーズくらいから危ない目に遭う人居たけど、今回はハギリ先生が別に強いわけではないので*3平気で殺されかけたりする。ヒヤヒヤしてアクション映画を彷彿とさせる感じになっている。
世界はつながっているけれど過去作を読んでいないと楽しめないというわけでもないと思う。でも真賀田四季については知っておいたほうが良いかもしれない。あ、アニメ見ました? じゃあ多分大丈夫です。

気に入った言葉

気に入った言葉をひとつ。

文化的な生活とは、すなわち容易な選択であり、洗練とは、選択肢の少なさがもたらす円滑さのことだ、と諦観するしかない。

洗練されたと形容されるものをいくつか思い浮かべて、クスッときてしまった。もちろん選択肢が少ないものを選ぶのも時には合理的ではあるけれど。

今後について

まだ道半ばなので感想もへったくれもないけれど、結構出版ペースが早そう*4なので次回作以降は読むたびに感想を書いていこうかと思っています。とりあえず既刊3作については、気が向いて改めて読み返したらばひとつずつ感想を書いていこうかととりあえず考えています。正直てきとうに読んでいる部分が多々あるので……。お遊び読書も楽しいですが、たまには真面目に遊びましょう。

あとそのうち女王の百年密室シリーズを読みます。*5

女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN (新潮文庫)

女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN (新潮文庫)

  • 作者:森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/01/28
  • メディア: 文庫

では、今日はこのへんで。

*1:今で言えば人間のクローンのようなものを想定すればよい。

*2:Vシリーズくらいまではシンプルだったりエンタテインメントだったりアメイジングだったりしたけど、もうGシリーズの半ばくらいからよくわからなくなってしまった。

*3:ボディガードはめちゃくちゃ強い。

*4:次巻が10月予定だったはず。

*5:ずっと見つけられなかったのだけど、講談社文庫じゃないんですねこれ。新潮文庫から出しているイメージが全くなかったので全然気づかなかった。