Diary over Finite Fields

515ひかるの日記と雑文

涼宮ハルヒの消失 やれやれ…

少し昔話をしたい.

いまから 10 年ほど前のことになる. 僕は当時小学校 5 年生だった. おそらくまだアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の第 1 期さえも放送されていなかったころの話. 僕は児童文学と呼ばれるものに熱中していた. 当時の僕はおそらく, あの小説たちが児童文学と呼ばれるものであるとは認識していなかっただろうが, 「青い鳥文庫」(今でもあるのだろうか) の人が死なないミステリィ, 精神的な苦痛が原因で声が出ない女の子が動物ののふれあいを通じて声を取り戻す話, 大怪盗の話, 近未来 SF, さまざまなものを読みふけった. おそらく僕が小説をよく読んでいたのは 11 歳から 15 歳にかけてだろう. 他にはゲームくらいしかすることがなかった.

ところで, 本の世界にどっぷりと浸かっていると, 僕の脳内でよく読んでいる登場人物たちが脳内議論を始める. 僕がなにかしらの問題にぶち当たれば, このキャラならきっとこんな風にアドバイスをくれるだろうとか無意識に考えて脳内再生が行われる. 中学校のときに大の苦手だった数学のテスト中に, 数学がいかにもできなさそうなキャラクターと一緒に脳内対話しながら問題を考えていたこともある. (なぜいま僕は数学科に居るのか唐突に疑問に思った)

昔は思ったものだ, この役割を自分が作ったキャラクターが演じてくれたらなと, 誰かの創作物じゃなくて, 自分が創作したキャラクターと対話したいな, と. 現在に至るまで実現していない. 昔よりは正しい文章は書けるようになったと思うが, 創作はほとんどしたことがない. こんなふうに創作よりも創作されたものを読んで, てきとうな感想文をでっちあげるブログを運営しているし, たぶんそっちのほうが向いてるんだろう, というなんか諦観というか拒否みたいな気持ちがある.

話がそれ過ぎた. さて, こんな過去を持つ僕だが, しばらく僕の脳内にはどんなキャラクターも住んでいなかった. おそらく読む本がシリーズモノが減ったり, とっつきやすいキャラクターもあまり出てこない作品ばかり 読んでいたせいだろう. まぁそれはそれで良かった. 脳内は静かであってもいい. わざわざ自分の生活を, 一人の時間までもガヤガヤと騒ぎ立てる必要はないのだ.

ところで, 表題にはライトノベルの涼宮ハルヒシリーズの第 4 巻のタイトルが書いてあって, こんな昔話というかなんというかよくわからない話を長々としているのはなぜかというと…

要するに, 最近僕の脳内でキョン (CV. 杉田智和) がことあるごとに難癖をつけてくるので勘弁して欲しいって話.

「俺だって出たくて出てきてるわけじゃないんだが」

参ったぜこのやろう

かぁ〜面白い. 中学時代に読まなくてよかった. もし中学時代に読んでいたら僕は今頃間違いなく大学なんか進学しないで脳内で SOS 団一行と 延々と遊んでいたに違いない. 受験勉強なんかしていないに違いない. 全く違う人生を歩んでいただろう. 本当に面白い. そんなこの小説も, 世界が突然変わったらという話である.

しかしこれまた表面はライトなんだが結構本質は描写されていて, 「世界が変わって自分だけが変わっていない状態」 って実際に自分がその状態に陥ったら絶対に 自分に自信をなくすと思うし, キョンのような行動を自分もとれるかなぁと思う. まぁおそらく そういう状態に陥ることはないけれど, きっと他人の顔色を伺って無難に何も起こさないようにするだろうなぁ俺なら.

やってることはわりとヒーローなんだけど, そのヒーローっぷりが目立って出てこないところがキョンのいいところって感じ.

時間

唐突だが, 時間とはなんだろうか.

僕は専門ではないので正確なことは言及できないが, 時間とはなにかがわかれば おそらく一部の物理学者の仕事がなくなる気がする. おそらく人類は時間についてほとんど何もわかってはいない. わかっていないからこそ, 好き勝手できるという節はある.

この作品は時間を扱うが, それが (少なくとも作品内では) 筋が通っている. まぁ筋が 通っていないと小説としてはおかしいんだけど. しかし, 何も考えないで読んでいると少し混乱する. いまどこにいて何をしなければならないのか, 誰が何を知っていなければならないか, 何を知っていてはならないか. それが少しむずかしい.

時間をかなり積極的に使う話は実はあまり好きではないのだが, この作品に好感を持てるのはむやみにタイムスリップしない点, そしてタイムスリップするとしても舞台を限っている点にある. ハリー・ポッターとアズカバンの囚人をふと思い出したけどあんな感じ(伝える気はない)

はぁ…

いよいよ末期である.

時刻が現在午前 3 時 30 分過ぎ, 読みきってすぐブログ 記事を書いて発散しないと気がすまない衝動に駆られて言いたいことをてきとう にぶちまけている.

こんなにひとつのシリーズにのめり込むのはものすごく久しぶりなので, 今後自分がどういう 行動をとるのか思い出せない. いや, そもそも大学生になってからここまでハマったのは初めてだ. そのうち漫画とか DVD とか CD とか集めだすんじゃないか? (なお原作はてきとうな古本屋で全巻既に調達してしまった)

まぁいずれ目が覚めるさと, 根拠のない期待を抱きつつ今日の俺は寝る.